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荒井よう子さん|eterble × アリタポーセリンラボ 特別展示【テーブルコーディネートEXPOインタビュー】

テーブルコーディネートに携わるヒト・モノ・コトにフォーカスを当てた、業界初のイベントとして話題を呼んだ『テーブルコーディネートEXPO』
(イベント全体のレポートはこちらをご覧ください)

なかでも国内有数のテーブルウェアブランドとプロのテーブルコーディネーターによる展示は、多くの人の関心を集めました。

eterbleもこのイベント及び各展示に商品協力をいたしました。ブランドの垣根を超えたテーブルコーディネート展示について、企画・制作を手掛けられたプロのテーブルコーディネーターの皆さんにお話を伺っていきます。

今回は、食空間コンセプトクリエイターの荒井よう子さんに「アリタポーセリンラボ」と「eterble」のテーブルコーディネート展示制作の舞台裏についてお聞きしました。

ー はじめに、荒井さんは日頃どんな活動をされていますか。

荒井さん 食空間コンセプトクリエイターとして、企業の展示・ディスプレイ制作、空間装飾、テーブルコーディネートを主に手掛けています。クライアントは、大手外資系企業、百貸店、ホテルやウェディング業界、その他一般企業まで多方面にお付き合いがございます。

また食空間コーディネートの指導者としても25年以上の職歴があり、これまで述べ2000人の方へ実技指導してまいりました。一般の方のみならず、時に企業講師として社員教育に携わることもございます。

また自分が持つ知見を発信することにも力を入れています。日本文化を大切にしながら、日々の生活をカジュアルに彩り楽しむためのライフスタイル情報・トレンド情報を発信しています。

様々な業界の方々とお仕事をさせていただいたり、自ら情報発信をしたりすることで、さらに活動の幅を広げています。

食空間から広がる器、食、インテリアに関するコンサルティングを軸にしながら、旅館やショップのプロデュース、自動車ディラー新商品開発、リノベーション企画、伝統工芸に関する商品監修など、異業種とのコラボレ―ションも積極的に行っている荒井さん

食空間から広がる器、食、インテリアに関するコンサルティングを軸にしながら、旅館やショップのプロデュース、自動車ディラー新商品開発、リノベーション企画、伝統工芸に関する商品監修など、異業種とのコラボレ―ションも積極的に行っている荒井さん

ー テーブルコーディネートEXPOでは、「アリタポーセリンラボ」と「eterble」のコラボレーション展示のテーブルコーディネートを作成いただきました。コンセプト、工夫した点について教えてください。

荒井さん テーブルコーディネートのタイトルを「風雅な佇まいを感じる秋のひととき」としました。

イベントの開催時期が「秋」ということもあり、日本の穏やかな秋の移りゆく情景をブランド様のアイテムを通して食卓から感じていただきたいと思い構築しました。

まず、アリタポーセリンラボ様の器ですが、日本が誇る伝統ある有田焼の器をモダンに表現されていらっしゃるブランドです。その意図を汲みながら、個性的な柄デザインのアイテム一つ一つが際立つように配置いたしました。

アリタポーセリンラボ様の器とetable様のファブリックアイテムを掛け算するにあたって、「個性的な器には、シンプルな無地のファブリックを選べばビシッと決まる!」・・・とまでは簡単に想像できましたが、前提として「企業様が今何を推したいのか?」ということも大事にすべきと考えておりますので、リサーチやヒアリングもしっかりとさせていただきました。

eterble様はちょうどサードコレクションを発表されたばかりでしたので、新商品の中から英国アンティーク陶器から着想を得た幾何学模様の「カルム」を取り入れ、際立つように展示させていただきました。

個性ある器と柄物のファブリックの相乗効果になるよう、さりげなく無地の和紙や木を合わせて、それぞれのブランドが引き立つようシンプルな演出の工夫を致しました。

ー 素敵なコーディネート、そして解説をありがとうございます。準備から当日まで、どのようなご苦労がありましたでしょうか?

荒井さん 私達の仕事は、当日まで頭の中と紙の上でのパースでパズルのように組み合わせて構築していく作業を繰り返します。通常は、事前に幾つかのアイテムをお借りしたり、またはテーブルクロスやナプキンは手持ちを使ったりすることも少なくないので、何かしら手元にはある状態でイメージを膨らませていくことができます。しかしながら今回は、写真やHPで商品を確認しながらの作業でしたので、いつもより少々時間がかかりました。

特に私は配色バランスを重要なポイントのひとつとして考えているので、微妙な色のズレがないよう、入念なシュミレーション、パターン違いを準備しました。その甲斐あって当日はスムーズにイメージ通り進めることができました。

長い現場経験から、当日はものを置くだけ!ほとんどは段取り8割、9割を準備して望むことが如何に大切かを感じながら日々仕事をしております。

また、生花が使えなかったため、アートの紅葉が本物に見えるようにとアクリル絵の具などで色味調整で何度も塗り重ね仕上げていきました。嫌いな作業じゃないのでいつまでも没頭してしまう楽しい時間でした。

ー 作成されたテーブルコーディネートについて、ゲストからどんな反応やご感想がありましたでしょうか。

荒井さん 有難いことに「商品の良さが際立つコーディネートだった」というお声を多くいただきました。また「引き算のコーディネートが勉強になった」という感想もいただき、作成意図がしっかり伝わったことも何よりの喜びになりました。

ー 最後に、eterbleの中で気に入ったアイテムを教えてください。またeterbleに対してお感じになられたことがあれば教えてください。

荒井さん モダンさを兼ね備えたクオリティあるサステナブルのテーブルウェアに大変共感致しました。額縁アイテムにすぐ心奪われる私は「アナレーナシリーズ」がとても合わせやすく魅力的に感じました。

また日々の生活に少しだけゆとりある時間を意識して暮らす!という意味では、「丸型ランチョンマット」がティータイムからお食事まで使え、更に何通りにも楽しめるお得感と特別感を兼ね備えているアイテムだと感じました。

食を取り巻く空間、環境への取り組みには私も大きく関わっていきたいと思っているので、サステナブルなモノづくりをされるeterble様の今後の展開に注目していきたいなと思っております。今回はご縁をいただきありがとうございました。


<テーブルコーディネーター>

荒井よう子 | Youko Arai

食空間コンセプトクリエイター
食空間クリエイトSweetflag主宰
NPO法人食空間コーディネート協会 副理事長
Instagram:https://www.instagram.com/yoko.sweetflag
お問い合わせ:info@sweetflag-y.com

主な顧客クライアントに、大手外資系企業、百貸店、一般企業の展示ディスプレイや顧客・プレス向けのセミナー展示を手掛け、社員教育にも携わる。また、ホテル、ウェディング業界の空間装飾をはじめフードスタイリング撮影のディレクションも多く手掛けている。その他に旅館、ショッププロデュース、リノベーション企画や日本の伝統工芸を継承する商品監修、自動車ディーラーの新商品開発等、異業種コラボレーションもさかん。

その他
・「食空間コーディネーター」の職暦が25年以上あり、指導した延べ生徒数は2000人以上
・ミスコンなどで「パーティーや和食のマナー」の講師や審査員を担当
・ホテルビジネスを学ぶ外国人対象の専門学校にて「日本文化や食文化」の講義担当
・東京ドーム「テーブルウェアフェスティバル」にて長年審査を担当し、ステージ出演も